嵐山で一番広い敷地のお寺は天龍寺

舟木一夫でも、橋幸夫の話でもありません。

嵐山で一番広い敷地のお寺はどこかわかりますか? かつては渡月橋あたりまでが領地だった
とか。嵐山でここを見なければ、日光で東照宮を見ないようなもの? ちょっと言い過ぎ?…。

そうです、今日は天龍寺のご案内をさせていただきます。
日本史(文化史)の試験によく出てくる、庭園が有名ですよね。テキストを見てるだけではなかなか
覚えられません。実際に自分の目で見て記憶に焼き付けるのが一番よい方法です。

この庭は天龍寺を開かれた夢窓疎石(むそうそせき、1275-1351年))の作庭になる池泉回遊式庭園です。平安時代までの池泉式庭園に禅の思想を表現された庭とのこと。庭園の曹源池にはとても大きな鯉がゆうゆうと泳いでいますが、ここは鯉に感動するところではありません。
嵐山や亀山を借景として取り入れており、雄大な広がりを感じさせられます。
(この庭自体は大きくはありません。)秋の紅葉の時期もとてもきれいです。

お寺のリーフレットには、夢窓国師、と書かれていますが、国師とは天皇が高僧などに対して、その人の死後に送る諡号(しごう、おくりな)のことです。
夢窓疎石が天皇からの信望も厚いえらいお坊さんだったということの証しです。

受験生のみなさんは、『京都五山』をその順番どおり覚えておいてください。
京都五山とは、足利義満が創設した臨済宗の寺院に対する格付けのことです。
天龍寺 第一位。相国寺(しょうこくじ)第二位。建仁寺(けんにんじ)第三位。東福寺 第四位。万寿寺(まんじゅじ)第五位。そしてこの五山のうえに別格として、南禅寺が位置づけられています。

なお『鎌倉五山』はご自分で調べてください。

天龍寺。臨済宗天龍寺派大本山。1339年(暦応二)に吉野で亡くなった後醍醐天皇の菩提を
弔うため、足利尊氏が夢窓国師を開山として創建しました。
1994年(平成六)世界文化遺産に登録。
尊氏の弟が天にのぼる龍の夢を見たため、天龍寺となったとのこと。
そうでしたか、そこはサラッと触れておきます。

それではこの辺で。